インドは深い。
日本の常識ではちょっと理解しかねることもある。
やたらとミッキーマ●スがいるあたりからも想像できるだろう。

今朝なぜか救急車が家の前で止まっていたので撮ってみた。
それがカバー写真の車である。
こんな何の変哲もない車というかいっそカラダ悪くしたときには乗りたくないなあって思うような車が救急車なのだ。

ちなみに中には誰もいないしサイレンの音もしていなかったので休憩中とかそういうのだと思う。
まず日本の感覚では用もない救急車が家の前にいることが理解しかねる。
いわゆるサボっている状態なんだろう。

全然関係ないけど、サボりの元の言葉のサボタージュはただサボるんじゃなくてもっと暴力的な意味合いがある。
フランス語から来ているこの言葉はもともとフランスの労働者がsabotというもので機械をぶっ壊したことから来ているらしい。
ストに近いんだと思うけどもっと暴力的かもしれない。 強いて言うならストは賃金やら労働時間についての交渉として仕事をしないことなんだろうかとか思っている。
そこらへんのニュアンスをスッと理解するのがまた難しい。
とにかく英語で「サボるなよ!」っていうのにサボタージュという単語を使うのはあまりよくない。
というかPCぶっ壊したりしてない限りは使っても何を言っているのか理解してもらえない

話を救急車に戻すと、なぜこれが救急車だと気付けたか。
車体の横にいろいろ書いてあるのが印象的なのともうひとつある。

車の正面にambulance「救急車」と書いてあるのだ。
非常にわかりやすい。

ミラー前提

最初はなんで鏡に写る前提なんだろうと思ったが、冷静に考えると救急車に気付いてよけてほしいなという思う相手はドライバーたちであって、彼らは後ろから来る救急車をミラーで見て避けるのであるから、考えてみればこれはすごく賢い。

ちなみに車に乗っていたときに救急車が走ってきたことがあった。
こんなに賢い策を採っているインドではさぞかし救急車はスムーズに通れるのだろうと。

実際は何台かはストップしたり避けたりする車がある程度で日本ほど明確に避けたりはしない。
結果としてちょっと混雑してるとほとんどの車が救急車を避けないから救急車が反対車線を走るという光景が見れる。
挙句の果てにぼくの車のドライバーはこれは絶好のチャンス!とばかりに反対車線を走る救急車の後ろにつけて渋滞を回避しはじめていた。
他にもそんな車やバイクは何台かあった。

いやいやいやいやいやいや。何やってんの?って思いはしたが、救急車の後をつければ早く行けるという思考があるということはある程度は救急車を避ける文化がある証拠なのでよいことなのでは?というパラダイムシフトが発生した。

およそ日本では想像がつかない光景だが、反対車線が空いてればそっちを走るなんて日常茶飯事である。
インドは奥が深いのである。